木のエアコン作用
正倉院の御物が、今日まで良好な状態で保存されてきたことは有名です。
その理由は、三角断面の校木(あぜき)を積み上げた壁と、高い床の校倉構造が特徴で、その校木が外界の温湿度の変化に対して温度と湿度をコントロールしてきた、と言われています。

もちろん校木構造が大きな役割を果たしてきたのも大きな理由ですが、真の理由は御物を収納した木製の唐(辛)櫃による、温湿度のコントロール性質だと言われています。

石こうボードや布壁紙、紙・ビニール壁紙など様々な壁材がありますが、その中でも最も吸湿性が良いのは合板です。
しかし、この吸湿性能は、温度が下がると増え、温度が上がると減る性質があります。
逆に、湿気を吸うときは熱を出し、湿気を吐き出す時は熱を吸う性質があるので、周囲の温度変化を少なくする働きもします。


このことにより、木材内装の湿度一定は、温度の上昇降下と合板の吸放湿の性質のお陰であり、このような仕掛けで温度・湿度をコントロールしています。